脂肪肝から発展する怖い病気、肝硬変

メタボ

2000年頃から徐々に疾患者が増加し、現在では日本人の生活習慣の一つとも言われている”脂肪肝”。
発展すると怖い病気を発症するということを知っていましたか?

 

脂肪肝とは様々な栄養素を生成、アルコールの分解、エネルギーとなる脂肪を蓄える働きのある肝臓に、30%以上の脂肪が蓄積されている状態を指します。
主な原因はアルコールや肥満・糖尿病などによるものです。

 

そして脂肪肝は症状が進行すると脂肪性肝炎(ASHやNASH)へと発展し、さらに進行すると肝硬変となります。
肝硬変とは脂肪肝の末期状態であり、とても怖い病気なんです。

 

今回は脂肪肝の進行で発症する”肝硬変”について紹介していきます。

 

肝硬変とは

 

あまり聞きなれない病名ですが、米国では心臓病やがんに次いで3番目に多い死因です。

 

脂肪性肝炎で炎症を起こしている肝臓を放置しつづけることにより肝細胞の壊死、線維化(結合組織が異常に増加すること)が進みます。
これにより肝臓は徐々にその機能を失っていき肝細胞の壊死や線維化が加速。
やがて肝臓が硬化・萎縮し肝硬変へと進展するのです。

 

肝硬変の怖いところは硬化・萎縮してしまった部位はもとに戻らないということ。
つまり肝硬変を患うとどんなに治療をしたところで壊死した肝細胞は再生せず、本来の機能を取り戻すことはありません。
このことから肝硬化は「肝臓病の終着駅」などと比喩されることも。怖いですね。

 

そして硬化・萎縮が肝臓全体に広まった高度な肝硬変は”肝萎縮症”と呼ばれ、高い確率で死に至ります。
肝萎縮症を疾患した人の内臓は通常1.3〜1.5キロもある肝臓が300〜800グラム程度まで萎縮するそうです。

 

肝硬変で併発する病気

 

お医者さん

実は肝萎縮症に疾患して死亡する人は少なく、ほとんどの人が肝萎縮症となる前に他の病気を併発します。

 

その病気とは”肝がん”です。

 

肝がんは日本人のがん発症率でトップに入るほどであり、肝がんに疾患するほとんどの人が肝硬変や肝炎から発症します。

 

さらに肝硬変は食道静脈瘤と呼ばれる病気を併発することもあります。
食道静脈瘤とは食道や胃の粘膜の下にある静脈が瘤状に膨らみ、この静脈瘤が破裂すると大量出血を引き起こし最悪の場合死に至ります。

 

他にも腹水など様々な合併症を引き起こすのが肝硬変なのです。

 

肝硬変の症状

 

厄介なことに軽度な肝硬変の場合無症状な人が多く(約1/3)、故に気付いた時には症状が進行していることがしばしばあります。
そのため少しでも症状を感じたら早期の検査が必要です。

 

肝硬変の主な症状を以下にまとめました。

 

≪軽度な症状≫

  • 食欲不振
  • 全身の倦怠感
  • 風邪のような症状

 

≪重度な症状≫

  • 黄疸
  • 肝性脳症(異常行動やうわごと)
  • 肝不全(出血傾向の強い)
  • 腹水
  • クモ状血管腫(クモのような赤い斑)
  • 手掌紅斑(掌が赤くなる)
  • 胸が膨らむ(男性のみ)

 

軽度な症状は風邪に似たような症状が出るので肝硬変と気付きにくい傾向にあります。
もしも不摂生がちで風邪のような症状を感じるのであれば、もしかすると肝硬変を発症している可能性が考えられます。

 

重度な症状は明らかに目に見えてわかるものばかりなので、すぐに検査を受けましょう。
すでに肝硬変が進行している状態なので早期の治療が必要です。

 

肝硬変の治療

 

お医者さん

肝硬変には特効薬がありません。前述したように一度硬化・萎縮した部位をもとに戻すことはできないのです。

そのため肝硬変は改善ではなくこれ以上の進行を抑止する治療が中心となります。

 

不摂生をやめ、肝臓が足りなくった栄養素を積極的に摂取し、必要に応じて線維化抑制薬を投与することもあります。

 

症状が進行してる状態では長い療養と入院が必要となる場合がほとんどです。

 

 

脂肪肝から発展し場合によっては死に至る可能性のある病気、”肝硬変”
無症状、硬化・萎縮した肝臓がもとに戻らないという点が特に怖いところですね。

 

肝硬変で何よりも大切なのは早期の発見と治療です。
普段不摂生をしている方は何も症状がないからといって自分は健康体と思わず、一度検査すると良いかもしれません。

 

どんな病気でも早期の発見は重要ですね。